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しんぶん赤旗は報道機関か、共産党の機関紙がメディアを名乗る問題点

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自民党派閥の裏金問題をスクープし、ジャーナリズムの賞まで受けた「しんぶん赤旗」。近年は、ほかの新聞やテレビと並ぶ報道機関のように扱われる場面が増えています。しかし赤旗は、日本共産党中央委員会が発行する党の機関紙であり、党の収入の8割を占める、党の財政そのものでもあります。党から独立していない媒体を、報道機関と同じように扱ってよいのでしょうか。赤旗の財政、党への批判への対応、購読勧誘の問題から検証します。

しんぶん赤旗とは、日本共産党中央委員会が発行する機関紙

項目内容
発行元日本共産党中央委員会
位置づけ党の中央機関紙。編集は党中央委員会の下で行われる
創刊1928年(当時の題号は「赤旗(せっき)」)
題字の変更1997年に「しんぶん赤旗」に改題。このとき題字の「日本共産党中央機関紙」の表記を外した
種類日刊紙と日曜版

題字の変更などは、Wikipediaの記載によるものです。赤旗は今も党の中央機関紙ですが、1997年の改題で、題字から「日本共産党中央機関紙」という表記を外しています。手に取った人が、一目で党の機関紙だと分かりにくい紙面になったともいえます。

部数は1980年の約355万部から大きく減少

時期日刊紙と日曜版の合計
1980年約355万部(ピーク)
1997年約230万部
2017年約113万部
2019年100万部弱(毎日新聞の報道)

部数はWikipediaの記載によるもので、党自身が買い取っている分も含まれるとされています。世界日報は2025年8月、読者数が80万人を割り込む可能性があると報じました。

赤旗は共産党の財政そのもの、収入の8割を占める

党の収入総額(2024年)
184.6億円
赤旗などの事業収入の割合
81.3%
支出総額(2024年)
190.8億円
収支
6.1億円の赤字

数字は、赤旗が2025年11月に掲載した日本共産党の2024年の政治資金収支報告によるものです。共産党は、企業・団体献金も政党助成金も受け取らず、党費、赤旗の購読料、個人の寄付で活動していると説明しています。

部数が減れば党の財政が揺らぐ構造

党の収入の8割を赤旗などの事業が占めている以上、赤旗の部数は、党の財政に直結します。一般の新聞社にとって、新聞の売り上げは会社の経営の問題です。赤旗にとっては、政党の活動資金の問題です。赤旗を売ることは、そのまま党の資金を集めることでもあります。この点が、一般の報道機関と最も大きく違うところです。

赤旗は共産党への批判をどう報じたか

松竹氏の除名を批判した朝日・毎日の社説に反論

2023年2月、共産党は、党首を党員の投票で選ぶ公選制を求める本を出版した党員の松竹伸幸氏を除名しました。朝日新聞と毎日新聞は、社説でこの処分を批判しました。これに対して赤旗は、朝日新聞の社説を「『結社の自由』に対する乱暴な攻撃」、毎日新聞の社説を「事実踏まえぬ党攻撃」と見出しに掲げた記事で、反論しています。

報道機関であれば、自らへの批判も報じるはず

党の処分に反論すること自体は、政党として当然の行動です。問題は、それを行ったのが、報道機関のように扱われている赤旗だという点です。一般の報道機関は、取材対象から独立して、批判も含めて報じることが求められます。赤旗は、党が批判されたときに、党の立場から反論を載せる媒体です。党の側に立って報じることが、機関紙の役割だからです。

赤旗の購読勧誘、庁舎内で「心理的圧力」の訴えも

新宿区の管理職調査

項目(2025年8月調査)割合
購読の勧誘を受けたことがある管理職85.2%
勧誘を受けて購読した34.7%
勧誘を受けて、しぶしぶ購読した50.0%
勧誘で心理的圧力を感じた64.3%

数字は、世界日報が2025年11月に報じた、新宿区の管理職115人を対象とした調査の結果です。新宿区の公表資料は確認できていません。同様の調査はほかの自治体でも行われており、議員が庁舎内で職員に購読を勧める行為が、断りにくい立場を利用したものではないかという指摘が出ています。

共産党側は「思想・良心の自由の侵害」と反論

世界日報によると、赤旗は、行政が職員に政党の新聞を購読しているかを尋ねる調査こそが、思想・良心の自由を侵害し、職員に心理的圧力を与えると反論しています。また、党の議員は職員に「リスペクトと良識をもって」接していると主張しています。

ここでも、赤旗は自らの購読勧誘の問題について、党の立場から反論する記事を載せています。職員が圧力を感じたという調査結果を、独立した立場から検証する役割は果たしていません。

裏金スクープなど、赤旗の報道が果たした役割

一方で、赤旗の報道が政治を動かしてきたことも事実です。赤旗日曜版は、自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金問題をいち早く報じ、2024年にJCJ大賞(日本ジャーナリスト会議)を受賞しました。2019年の「桜を見る会」の問題も、赤旗日曜版の報道が国会での追及につながりました。

ただし、これらのスクープはいずれも、共産党と対立する自民党に関するものです。党の立場から見て、追及する意味のある相手を、徹底して調べる。それは機関紙として当然の動き方であり、取材力が高いことと、党から独立していることは別の問題です。

赤旗と一般の報道機関の違い

一般の報道機関
発行元:新聞社・放送局(政党から独立)
収入の行き先:会社の経営
取材対象:与党・野党を問わない
自らへの批判:報じることが求められる
しんぶん赤旗
発行元:日本共産党中央委員会
収入の行き先:党の活動資金(党収入の8割)
取材対象:主に党と対立する相手
党への批判:党の立場から反論する

一般の報道機関も、論調に偏りがあると批判されることはあります。しかし、政党が発行し、売り上げが政党の資金になり、政党への批判には政党として反論する、という構造は、機関紙に特有のものです。偏りの程度の問題ではなく、立場そのものが違います。

赤旗は「報道機関」ではなく「党の宣伝媒体」として読むべき

スクープの価値と、発行元の立場は分けて考える

赤旗の報道が明らかにした事実には、それ自体の価値があります。裏金問題が明らかになったことは、政治にとって重要な出来事でした。しかし、その事実を報じたのが政党の機関紙であることは、読む側が常に意識しておく必要があります。何を報じ、何を報じないかを決めているのは、政党です。

赤旗の記事を引用するときは「共産党の機関紙」と明記を

当サイトは、赤旗を一般の報道機関と同じ「メディア」として扱うのではなく、共産党の主張を伝える党の宣伝媒体として読むべきだと考えます。他の報道機関やSNSで赤旗の記事を引用するときも、「赤旗によると」ではなく、「共産党の機関紙・赤旗によると」と、発行元の立場を明記することが必要です。同じ基準は、ほかの政党の機関紙にもあてはまります。

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