TBSテレビなどの親会社であるTBSホールディングスは2025年12月25日、コンプライアンス担当の井田重利常務取締役(60)が同日付で辞任したと発表しました。理由は、約660万円にのぼる交際費の不正な精算です。発覚のきっかけは、会社が設ける内部通報窓口への通報でした。
何が起きたか ― 井田重利常務取締役の交際費不正精算
「社外との会食」と偽った手口の実態
TBSホールディングス広報室によると、井田氏の不正は、実際にはグループ会社内の役職員同士の懇親や慰労を目的とした会食だったにもかかわらず、社外関係者との会食であるかのように装って交際費を申請していたというものです。実態と異なる名目での申請を繰り返すことで、本来は認められない支出を経費として受け取っていました。
不正の規模 ― 2022年8月から3年半、180件・約660万円
調査の結果、不正な精算は2022年8月から2025年12月までの約3年半にわたり、合計180件、総額約660万円に上ることが確認されました。単発の申請ミスではなく、長期間にわたって同じ手口が繰り返されていたことになります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 不正の期間 | 2022年8月〜2025年12月(約3年半) |
| 不正な申請件数 | 180件 |
| 不正受領総額 | 約660万円 |
| 発覚のきっかけ | 内部通報窓口への通報(2025年12月上旬) |
| 本人の対応 | 事実を認め、返金の意向。取締役を辞任 |
| 後任 | 未定(当面は現体制で運営) |
コンプライアンス担当者自身の不正という皮肉
井田氏はTBSホールディングスでコンプライアンスを担当する常務取締役でした。社内の法令順守やガバナンスを監督する立場にある人物が、自ら3年半にわたって経費の不正精算を続けていたことになります。この構図は、社内チェック体制そのものの実効性に疑問を投げかけるものといえます。
発覚のきっかけは内部通報窓口
今回の不正は、2025年12月上旬に会社が設ける内部通報窓口へ寄せられた通報をきっかけに発覚しました。通報を受けて社内調査が行われ、3年半分の申請内容が精査された結果、180件・約660万円という規模が明らかになっています。
井田氏本人の対応 ― 事実を認め、返金の意向
井田氏は調査に対して事実関係を認めました。自らがコンプライアンス担当役員であることの責任の重さを認識したうえで、過去に遡って不正に受領した金額を返金する意向を示し、取締役の辞任を自ら申し出たとされています。
TBSホールディングスの公式コメント
TBSホールディングスはこのようにコメントし、謝罪しています。あわせて、再発防止策の策定とコーポレートガバナンスの強化に取り組む方針を示しました。
後任は未定、当面は現体制で運営
井田氏の後任となるコンプライアンス担当役員は、本記事作成時点で決まっていません。TBSホールディングスは当面、現体制のまま運営を続けるとしています。
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